
遺言の望ましい内容は人それぞれです。大阪市北区の里村総合法律事務所ではご依頼者様の意向を文言に落とし込んで、遺言書作成をサポートいたします。他方で、望ましくない文言というのもあります。また、亡くなられた後に以下のような遺言を目にすることもあります。
以下、極めて基本的な点ですが、望ましくない遺言文言とその理由を紹介します。
「全財産を子○○に相続させる。」という遺言は望ましいか
このような遺言文言はよく見かけますが、遺言としてそれほど望ましいものではありません。
理由の一点目は、財産の特定が足りない場合が多いということです。つまり、全財産といっても、どこにどういった財産があるか不明確なことが多いので、残された方は、銀行口座の有無や不動産の有無などの確認をいちいちしなければなりません。
遺言を残すご自身の財産を一番よく把握しているのは、ご自身に他なりません。例えば、銀行はどこの銀行のどの支店で、どのような口座で、口座番号何番で、正確な口座名義が何かというところまで逐一記載していただきたいところです。こういった特定が難しい場合には、弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
理由の二点目としては、子○○さん以外に別のお子様がいるなど相続人がいる場合に、その他の相続人の遺留分を考慮していないという点です。遺留分とは、相続人に最低限認められる権利で、お子様の場合は、法定相続分の2分の1が遺留分として認められます。そして、遺言者が亡くなられた後に、その他の相続人が子○○さんに対して遺留分侵害額請求をすることができます。そうなった場合、遺言書を残した意味は大きく減殺されて、相続人間で遺産に関する紛争が勃発するということになります。
そうならないようにするためには、あらかじめ遺留分を考慮して、遺留分相当分も相続させる内容にしておくということが考えられます。
「全財産のうち2分の1をA子に、残2分の1をB男に相続させる。」という遺言は望ましいか
この遺言文言は、遺言として全く望ましくありません。
理由としては、遺言としての意味を成していないからです。このような遺言を残されたA子さんとB男さんは、実際に、財産をどのように分けるかという協議をしなければなりません。そこで話がまとまらない場合も多々あります。また、預金や株式など価値が明確で分けやすい財産のみであれば比較的問題が起きにくいですが、不動産が相続財産に含まれてくると途端に協議が困難になってきます。不動産は2つに分けることはできないですし、価額が明確でもないからです。不動産の価額をめぐって相続争いが起きることは非常に多いです。
そういった問題を起こさないために、どの財産を誰が相続するのか、というところまで検討して遺言を作成いただいた方がよいでしょう。
遺言書作成を弁護士にご相談いただく意味
遺言書の作成は、将来「争続」を生じさせないという目的が大きいかと思います。その目的のために、遺言書作成は、どういった場合に争いが生じるのか知見を有する弁護士にご相談ください。以上はほんの一例にすぎず、弁護士としてはさらに様々なことを検討しながら遺言書の作成を行っています。しかし、以上の例のような「シンプルな」遺言書を目にすることは多く、しかるべきところに相談をしていただいていれば結果も違ったであろうに、と思います。
また公正証書遺言を残しているのだから、内容も問題がないだろう、という話を耳にします。しかし公証人は、形式面のアドバイスはしてくれますが、内容面についてアドバイスする立場ではありませんから「全財産を○○に残す」という遺言書作成を希望された場合でも、その問題性を指摘することはなく、その希望通りに作成することになるでしょう。弁護士に遺言書作成を相談するのは、まさしく内容面で適切な遺言を作成するためといえます。
大阪市北区の里村総合法律事務所では、ご相談者様の希望をお聞きしして、弁護士としての意見・見通しを述べながら、遺言の内容を固めていくという業務を行っています。また、お電話で無料法律相談を行なっておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。